ハムスターを飼わなきゃよかった。
今でもそう思うのは、亡くなったときの悲しみを、もう味わいたくないからです。
私は中学生のころ、2匹のハムスターを飼っていました。
丸くなって眠っている姿や、寝ぼけながらこちらに歩いてくる様子がかわいくて、回し車に乗っているところもよく見ていました。
掃除を大変に感じることはありましたが、飼っている間は「飼わなきゃよかった」とまでは思いませんでした。
気持ちが変わったのは、2匹との別れを経験してからです。一緒にいられたのは、約1年でした。
この記事では、私がハムスターを飼って大変だったことと、今も後悔している理由を書きます。
これから飼うか迷っている方に、かわいい姿だけではわからない、実際の暮らしと別れの経験を知ってもらえればと思います。
ハムスターを飼わなきゃよかったと思う理由
私の場合、最もつらかったのは別れです。ただ、毎日の世話にも大変さはありました。
ここからは、それぞれの経験を詳しく書きます。
1.亡くなったときの悲しみが大きかった
「飼わなきゃよかった」と思うようになった一番の理由です。
2匹を迎えたタイミングは同じでした。ペットショップから迎え、一緒に暮らし始めました。
けれど迎えてから1年ほどたった後、1匹はお腹にできものができて亡くなり、もう1匹は突然亡くなりました。
「1年しか育ててあげられなくてごめん」
家族の前で泣くのは恥ずかしかったので、一人、塾からの帰り道で泣きました。
もっと構ってあげればよかったという気持ちもあります。それでも、今「飼わなければよかった」と感じる一番の理由は、あの悲しみをもう経験したくないからです。
2.掃除のために移動させるだけでも大変だった
当時の掃除では、おがくずをすべて取り替えたり、ケージを丸ごと洗ったりしていました。
ただその前に、ハムスターを別の場所へ移す必要がありました。私が特に苦労したのは、この移動です。
なかなか捕まえられず、かといって無理に捕まえて、かまれるのも怖い。
掃除を始めようと思っても、その準備から手間がかかりました。
小さなハムスターでも、世話が簡単だとは感じませんでした。
ここで紹介しているのは当時の経験であり、掃除の方法を勧めるものではありません。
3.自分のやりたいことと、毎日の世話を両立しにくかった
中学生だった私は、部活や塾に通っていました。
親が世話をしてくれることもありましたが、基本的には自分で担当していました。
ただ、忙しさだけが理由だったわけではありません。
空いた時間には、自分の好きなことを優先したかったのです。当時は、それしか考えていませんでした。
今になれば、もっと一緒に過ごしてあげればよかったと、申し訳なく思います。
「かわいいから飼いたい」と思うことと、毎日の生活の中で世話を続けることには、違いがありました。
4.2匹を別々のケージで飼うことになった
迎えた当初は、2匹を同じケージに入れていました。
しかし、その後、縄張りを争うようになり、ケージを分けました。
飼い始めてから、用意していた環境を変えることになったのです。
だから、掃除も2倍の手間がかかるようになりました。
物音や旅行については、特に困らなかった
私の場合、夜の物音やにおい、飼育費用について、特に困った記憶はありません。
旅行のときには、近所に住む祖父母に預かってもらっていました。
自分だけでは世話ができないときに、頼れる家族がいたことは助かりました。
それでも、病気や別れのつらさまで避けることはできませんでした。
病気になった1匹には、薬を飲ませながら見守るしかなかった
先に亡くなった子には、お腹にできものができました。
病院へ連れていってくれたのは、親と弟です。
当時聞いた説明では、手術をするにも、麻酔に耐えられるかわからないとのことでした。
飲み薬を処方され、飲ませていましたが、できものは治りませんでした。だんだん弱っていく様子を、見守るしかありませんでした。
私には、それ以上何もできませんでした。
寿命は本で知っていたけれど、病気については知らなかった
飼う前には、本を読んでいました。
そこに書かれていた寿命が2〜3年ほどだということは、当時の私も知っていました。ただ、病気については何も知りませんでした。
寿命を数字で知っていても、実際に病気になった姿を前にすると、どうしてよいのかわかりませんでした。
薬を飲ませても弱っていく。その様子を見るつらさは、飼い始める前には想像できていませんでした。
もう1匹は、前の晩まで元気だったのに翌朝亡くなっていた
もう1匹が亡くなったのは、冬のことです。
前の晩は、こたつの中に入ったり、元気に動き回ったりしていました。
夜は、部屋の明かりが届かないように、ケージに毛布をかけていました。
翌朝、その毛布をめくったのは私です。
ハムスターは亡くなっていました。
あまりに突然で、驚いたというか、一気に力が抜けてしまいました。
前の晩まで動いていた姿を見ていたので、なおさらでした。
亡くなった原因はわかりません。
「1年しか育ててあげられなくてごめん」と泣いた
2匹と一緒にいられたのは、約1年でした。
亡くなったときには、その短さが申し訳なくて泣きました。
「1年しか育ててあげられなくてごめん」というのは、当時の私の気持ちです。亡くなった原因が自分の世話にあったと、わかっているわけではありません。
ただ、当時はそう感じずにはいられませんでした。
ケージを片づけた後、もう生き物は飼わないと決めた
亡くなったハムスターを庭の土に埋め、ケージなどを片づけました。
もう生き物を飼うのはやめようと思ったのは、その後です。
片づけたときの気持ちを、細かく覚えているわけではありません。
それでも、ケージがなくなり、そこに空いたスペースがあることに違和感があったのは覚えています。
それ以来、私は生き物を飼っていません。
丸くなって眠る姿や、寝ぼけながらこちらに向かってくる様子は、今もかわいかったと思います。
その思い出があっても、また同じ悲しみを経験するのはつらい。だから、もう飼わないことを選びました。
ハムスターを迎える前に、私の経験から考えてほしいこと
ハムスターを飼った人が、みんな私と同じ気持ちになるとは思いません。
ただ、これから迎える方には、かわいい姿を見る時間だけでなく、次のことも考えてほしいです。
疲れた日にも世話を続けられるか
部活や塾、仕事で疲れる日はあります。ほかのことをして過ごしたい日もあります。
それでも、世話をしないといけない。
私は当時、自分の好きなことを優先していました。だからこそ、「時間があったら世話をする」という考えで続けられるのか、迎える前に考えてほしいと思います。
普段は誰が担当するのか。できない日には、誰に頼めるのか。
家族で暮らしているなら、そこまで具体的に話しておくと安心できます。
病気になったときに、相談できる病院があるか
私が飼っていた子も、病院に連れていき、薬を飲ませていました。
それでも、回復しませんでした。
飼う前には、病気になったときにどこへ相談するか。
そして、病院に連れていけば必ず元気になるとは限らないことも、私は経験しました。
留守にするとき、世話を頼める相手がいるか
旅行のとき、私は祖父母に預かってもらっていました。
世話を任せられる相手がいたから家族で旅行へ行けました。
誰かに頼む予定なら、迎える前に話をしておいた方がよいと思います。「きっと預かってくれるだろう」と考えるだけでは、実際に必要になったときに困るかもしれません。
一緒にいられる時間と、いつか来る別れを考えられるか
私には、もっと構ってあげればよかったという心残りがあります。
十分に世話をしていても、別れの悲しみがなくなるわけではないです。毎日構っていたからといって、病気や突然の死を防げるという話でもありません。
それでも、自分の都合ばかりを優先せず、一緒にいる時間をもっと大切にしたかったと思います。
そして、別れの悲しみまで考えたときに、今の自分には迎えられないと感じるなら、飼わない選択もあります。
私はその悲しみに耐えられないので、かわいいと思っても、迎えずに見るだけにしています。
すでに飼っていて「飼わなきゃよかった」と思っている方へ
私が後悔した一番の理由は、別れの悲しみでした。
今、世話の負担や、思うように触れ合えないことで悩んでいる方とは、状況が違うと思います。
ただ、私の場合は、親が世話を手伝ってくれたり、祖父母が旅行中に預かってくれたりすることが助けになりました。
一人で負担を抱えているなら、必要な協力を具体的に相談してみることがおすすめです。
また、別れが怖くなったとしても、無理に「後悔してはいけない」と思う必要はないと私は考えています。
今いる子に必要な世話を続けながら、一緒に過ごせる時間を大切にしてほしいです。
まとめ かわいかったからこそ、別れがつらかった
ハムスターの世話は、楽ではありませんでした。正直、面倒と思うこともありました。
掃除のために移動させることにも苦労し、自分の好きなことを優先してしまった日もあります。
でも、飼っている間は「飼わなきゃよかった」とまでは思いませんでした。
飼わなきゃよかった、そう思うよになったのは2匹が亡くなり、ケージを片づけた後です。
今も一番強いのは、あの悲しみをもう味わいたくないという気持ちです。それ以来、生き物は飼っていません。
これからハムスターを迎えるなら、毎日の世話と、病気になったときのこと、いつか来る別れまで考えてみてください。
そして迎えたなら、一緒にいられる時間を大切にしてあげてほしいです。